恕のたより vol.11

学校長通信「恕のたより」-第11号-  学校長 高野 茂

「JR三角線」から見えてきた二つの風景

私は青照館への通勤手段として自家用車とJR三角線を利用しています

自家用車の時は、宇土半島の南岸を不知火海に沿って走ります

JR三角線を利用するときは宇土駅で乗り換え、波多浦駅で降りて学校に向かいます

三角線を利用している学生さんや先生方はかなりの数になります

私はこのJR三角線のファンの1人です。その理由の一端を紹介します

まずは、車窓からのロケーションがすばらしいことです。雲仙普賢岳の勇壮な姿、御輿来(おこしき)海岸の波打つ陰影、夕日に映える有明海、どんなときでも心を和ませてくれる力を感じます

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次に、この列車のレトロ感が何とも言えません。赤瀬駅から石打ダム駅に向かう途中にある「赤瀬隧道」トンネルの煉瓦が「明治」という時代を感じさせます

この三角線は明治32年(1899)に開通したという120年近い歴史を誇る鉄道であり、「明治日本の産業革命遺産」に指定された三角西港とも関連のあるものです

ほかにも三角線の良さはいくらでもあると思います

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ところで、先月、勤務を終えて、波多浦駅から乗車したときのことです。列車が走り出してから、車内を見ますと何人かの学生さんがリュックから本を取り出して勉強を始めました

その学生さんたちは、私が宇土駅で降りるときもまだ勉強していました

何かの試験があって、たまたま頑張っているのかなとも思いましたが、後で三角線を利用されている本学の先生に聞いたら、結構、日常的に勉強しているそうです

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勿論、みんなの学生さんが勉強しているわけではありませんが、車内でも勉強できる環境にあることを実感しましたし、頑張っているなと感心しました。このように勉強できるのは三角線ならではのよさかもしれません

これからも三角線通勤の学生の皆さんが車内での時間を大いに活用されることを願っています